構造解説「挟み脚」〜手軽に強度アップを実現する方法
挟み脚は、2枚の薄い板で幕板や貫を挟んでネジ留めして組み立てる方法です。さらに、脚の先を絞ることで、脚まわりをスッキリ見せるだけでなく、挟まれた板がしっかり固定され、強度と全体の安定性を高めることができます。
(Posted:2025.02.01)

挟み脚と呼んでいるこの構造は、2枚の板で幕板や貫を挟んで木ネジで留める方法です。特別な加工をせずに、ほぞ組みと同じ強度を持つ構造を手軽に作り出すことができます。脚の先を絞ることで、挟んだ板がよりしっかりと固定され、全体の構造が安定します。薄い板材を効率的に利用しつつ、全体としては頑丈な構造を実現でき、見た目もユニークです。
point1
2枚の板で挟んで、ビス留めするよってほぞ組みと同じくらいの強度を得ることができます。
point2
脚は実質的に3枚分の厚みを持つことになり、強度と安定性が向上します。
point3
脚の先を絞ることにより、挟み込んだ部材に圧力がかかり、保持力が増します。
脚先を絞るという発想は、図面を見ているだけではなかなか思いつかない方法だと思います。実際に脚先をぐっと体重をかけてみると、その柔らかな曲がり具合に驚くはずです。杉の「柔らかさ」を上手に利用した優れた工法だと思います。また、2枚の薄い板で貫板を挟む構造は、外観をすっきりさせるだけでなく、構造そのものの面白さがデザイン性を高めてくれます。オリジナルの家具づくりをするときは、このアイデアを試してみませんか?小さな工夫が、あなたの作品に大きな個性を与えるかもしれません。
この記事の著者

グループ モノ・モノメンバー
DIYデザイナー。1987年山形県生まれ。千葉大学工学部デザイン工学科(現デザイン学科)卒業。東京都立城南職業能力開発センター・木工技術科で家具製作を学ぶ。2013年に「使う人と一緒に考えながら、ものづくりを楽しむ」をテーマに“gyutto design”(ギュットデザイン)を設立。DIYサポート、ワークショップを通じて工作の楽しさを伝える活動を続けている。『杉でつくる家具』では作品製作・工程解説・撮影を担当。